2022.06.26
ホールレジデンシープロジェクト
「癒える」フルートでととのう
コロナ禍で大きな影響を受けたコンサート業界ですが、コンサートの見方に少し変化を加えるような新しい取り組みを始めました。コンサートコーディネーターとして選出された企画者が名古屋市内のホールにて、ご検討いただいたテーマに基づいたシリーズ企画を1ヶ月間展開していくというものです。 6月は、フルート奏者の林里紗さんの企画を開催しました。「癒える」フルートで“ととのう”と題されました本公演は、まるでサウナを音楽で体験するような、癒しの時間となりました。社会が動き出し、暑さも厳しくなってきて、疲労が蓄積しやすい時期ですが、お忙しい合間にお運びくださった皆さんが、まるでサウナで“ととのう”ように、音楽を楽しんで下さったご様子がとても印象的でした。コンサートは盛り上がって終わる!というのがある意味では定番のようでもありますが、最後はしっとり水風呂と外気浴で調子が整う様子まで選曲で表現されているようでした。 奏者の皆さんにとってはコンサートに“出演する”ということと、“企画する”(主催する)ということには大きな違いがあります。また、お客様にとっても企画者が誰であるかという変化球によって、コンサートの内容の部分にも深く興味を持っていただけるような、発想の広がりを、この企画を通してお感じいただけたら嬉しいです。どのような分野にもコーディネーターというような中間人材が存在していますが、そういった物事と物事の接点に関わる様々な人材をサポートすることで、奏者・会場・お客様という要素を、企画自体が繋いでいくようなプロジェクトにもなるのではと期待しています。 次回の企画にもぜひご期待ください。