鈴木桃花 ファゴットリサイタル「追憶」

リレーコンサートvol. 147 鈴木桃花 ファゴットリサイタル「追憶」 2025.10.21 @HITOMIホール 今月のリレーコンサートは、秋らしさを感じる音色ファゴットの奏者、鈴木桃花さんをお迎えしました。ご本人にとって初めてのリサイタルということで、様々ご苦労もあったことと思いますが、演奏だけでなくお話の部分にも興味をお持ちくださる方が多数いらっしゃり、特別な時間となったように思います。 タイトル「追憶」に込められた、懐かしいという感情、クラシックコンサート特有の過去の作曲者を想像することなどが、実は人間らしい感情ではないか？と仰る鈴木さんのお話には引き込まれるものがありました。きっとこれからの演奏活動においても辛かったことさえ懐かしいと思えるような、そして今回のリサイタルも一つの糧として、鈴木さんの中に皆様と共有した音楽が残り続けるのではないでしょうか。 プログラムもバリエーションに富んだ聴き応えのある内容で、音楽やコンサートというものに緊張を感じながらもワクワクする気持ちを大切になさる奏者であることが、演奏への意欲にも繋がっているように感じられました。MCコーナーの中で、ファゴットが“もうひとつの自分自身”であると鈴木さんが仰っていましたが、楽器を演奏している時が一番自分と向き合っているように感じるという鈴木さん。その場の直感と共に、お客様へと届けたいという気持ちが根底に流れる素晴らしい音楽を、これからも皆様にご披露いただけたらと思います。そして素晴らしい印象的かつ深い意味を感じる作品をご提供くださった森桜子さん、ご共演の岸本さんにも心より御礼申し上げます。ご出演いただきましてありがとうございました。

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